
香水を選ぶとき、ただ「いい香り」だけを求めているわけではない気がする。
その日の気分や服装に自然と馴染んで、纏うことで自分自身の気持ちまで少し整えてくれる。そんな一本に出会うと、気がつけば何度も同じボトルに手が伸びている。
自分にとって、そんな「なくてはならない定番」のひとつが、この「ブランシュ アブソリュ」。
何度使っても飽きることがなく、気がつけばボトルを買い直している。
一見すると、清潔感のある真っ白な香り。
けれど、実際に肌に纏ってみると、それだけでは終わらない。そこにある少しの鋭さと、時間とともに生まれる肌の温もり。そのコントラストに、何度でも惹かれてしまう。
紙の上と、肌の上。ふたつの表情を持つ香り

この香りを初めて試すなら、まず驚くのはそのファーストインプレッションだと思う。
ムエットに吹きかけた瞬間、アルデヒドのシャープな香りが一気に広がる。
まるで冬の澄んだ冷たい空気を纏うような、研ぎ澄まされた冷たさがある。人によっては、少し強く感じるかもしれない。
でも、ここで判断してしまうのは少しもったいない。
この香りの面白さは、肌にのせてから始まる。
ムエットの上ではあれほど鋭かった香りが、体温に触れた途端、少しずつ表情を変えていく。
時間とともに、肌へ馴染んでいく
肌にのせてしばらくすると、最初のシャープさがゆっくりと角を落としていく。
時間が経つほどに、自分の肌や体温に馴染み、やがてムスクの柔らかな温かさが顔を出してくる。
この変化が、とても好きだ。
最初は少し距離のある、凛とした清潔感。
そこから時間をかけて、自分の肌に溶け込むような柔らかさへ。
香水そのものが主張するというより、纏う人の肌と一緒になって完成していくような感覚がある。
だから、同じ香りでも、その日の体温や肌の状態によって少し違って感じる。
何度リピートしても飽きないのは、きっとこの変化があるからだと思う。
自分を整えるためのルーティン

ボトルを手に取る。
スプレーした瞬間の、少し緊張感のある香りを感じる。
そして時間が経つにつれて、自分の肌に馴染んでいくのを楽しむ。
この一連の流れが、いつの間にか小さなルーティンになっている。
トレンドだからでも、誰かに褒められたいからでもない。
ただ、自分がこの香りを好きだから纏う。
そういうシンプルな感覚で選び続けられる香水は、意外と少ない。
何度使っても、またこのボトルに手が伸びてしまう。
「ブランシュ アブソリュ」は、そんな自分の感覚を思い出させてくれる一本だ。
真っ白で、清潔で、凛としている。
けれど最後には、ちゃんと肌の温もりが残る。
自分にとっては、その少しの余白まで含めて好きな香りなのだと思う。
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